古代の観光:アクロポリス、古代アゴラ他[ギリシア・アテネ 2019.1]

アテネはコンパクトでわかりやすい街。
知らない街で公共交通機関を乗りこなすのは少し大変だけど、アテネの重要な観光スポットは歩いてまわることができる。1日あたり2万5000歩とか歩いたけど…。
2.5日間しかなかったわりには、徒歩でかんたんに、古代のアテネをそこそこ満喫することができた。



アクロポリス

なんてったって、アテネと言えばアクロポリス。いや、ギリシャと言えばアテネのアクロポリスと言っても過言ではない。
アテネに着いて最初に感動するのが、なんでもない街並みにアクロポリスを見つけた時だと思う。「あああ、見て見て、アクロポリスだよ~~~!すごーい!」


アクロポリスは、街のどこからでも見えるんだよね。
そして、見る場所によって形が全然違う。
最初は珍しくて、アクロポリスを見るたびに写真を撮っていたけど、そのうち慣れた。
猫も同じ。最初は「ギリシアのネコ~」と、出会うたびに歩みを止めて写真を撮っていたけど、そのうちキリがないことに気が付いた。
アクロポリスと猫は、アテネではまったく珍しくない。いつでもどこにでもある。

古代観光には30ユーロの共通券を購入すべし。
①アクロポリス、②古代アゴラ、③ローマンアゴラ、④ハドリアヌスの図書館、⑤オリンピエイオン(ゼウス神殿)は行くでしょう。別々に購入するより割安。

①~④は1日~1日半で歩いて回れる距離感とボリューム。アップダウンなのでやや体力いるけど。
ついでに、①と⑤の間にある「アクロポリス博物館」も must go ポイント。

アクロポリスは、もう、前知識が無くても十二分に見ごたえあり。できれば、人がいない季節と時間帯が良いに違いない。わたしはオフシーズンの、しかも時差ボケにより早朝の朝一に行ったので、アクロポリス独り占め(ちょっと大げさだけど)。アクロポリスの迫力を、じっくり心の奥底から堪能した!

さて、問題です。パルテノン神殿のペディメント(切り妻型屋根の破風彫刻)にアルマジロのような物体が。これは何でしょうか?

その答えは、アクロポリス博物館で見つけましょう。



アクロポリス博物館

アクロポリスの南側(アゴラと反対側)に博物館がある。
話はそれますが、わたし、このあたりの町並みが好きだった。今度アテネに行くことがあればこの辺りにステイすると決めた。(行く予定は無いけど…)
大きな犬でも、犬は放し飼い。大都会なのに自由なんです。
博物館のそばにあったカフェで腹ごしらえをした。
ここで食べたグリーク・オムレツが、今回の旅の中で食べたオムレツの中で一番おいしかった!

さて、博物館に話を戻そう。博物館は共通券不可。別途5ユーロの入場料が必要です。
博物館自体も遺跡の上に建っており、館内でもアクリルガラスの床から、発掘中の古代集落が見える。これも展示物の一つってわけね。

そして、アクロポリスも眼前に大きく見えて、これも展示物の一つってことだね。贅沢~。おっされ~な演出。

建物の二階、吹き抜けの目玉空間にエレクティオン神殿の女像柱(caryatids)が展示されている。
上のアクロポリスの写真にも同じものがあるよ☝。アクロポリスのはレプリカで、オリジナルがこちら。6体のうちの1体は大英博物館に持っていかれ、1体はトルコ軍の爆弾によって破壊された。実に古代ギリシアの運命を物語る展示物ですね。

さて、アルマジロの正体は………!!
馬の顔だった~。





古代アゴラ

現在の「古代アゴラ」は、要は、ただの原っぱ。
ここは古代ギリシアへの愛と前知識で、古代アテネ人の息遣いを感じ取らねばならぬ。よければこちらもご覧ください(キラキラの都市国家アテナイ)。

150年AD、ローマ帝国時代のお姿はこんな感じ。

アタロスの柱廊(ストア)が復元され博物館になってるので、ここでも古代アゴラについてのお勉強ができます。

アゴラ内の小ぶりの丘に、パルテノンと同時期に建てられたヘファイストスの神殿。
パルテノンよりずっと小ぶりだけど、より原型をとどめているので、パルテノンもこんなだったのかな~と想像できるよ。

紀元前415年に完成したヘファイストスの神殿と、落書きだらけのカラフル電車と、よくわからない遺跡。時代の錯綜、いとをかし。


ローマンアゴラとハドリアヌスの図書館

どちらもローマ帝国時代の建造物。ローマ帝国の支配下でも、アテネの文化的栄光は尊敬され、継承されていたようです。

たとえばハドリアヌスの図書館は「ギリシア文化を熱烈に愛したローマ皇帝ハドリアヌスにより、紀元132年に建造された図書館」と説明されている(『るるぶギリシアエーゲ海 2018』19)。
でもさ、市民が共同で建設・運営に関わるのがアテネっぽいのであって、皇帝が建てたものを市民が使っても、アテネっぽくないような気がするんだけどな~。その辺のところの具体的なしくみはよく知らないのだけど…。

さて、箸休めに間違い探しをしてみましょう。
古代建造物のかけらが棚に保管されていますが、なにかが間違っています。わかるかな?
答え:neko ga nihiki mazatteru💕




オリンピエイオン

着工は紀元前515年だけど工事が中断し、これもハドリアヌス帝が132年に完成させた。
さすがローマ皇帝、力がありますなあ。

この神殿はでかい。巨大。

アクロポリスからもしっかり見えてたけど、近くに行くとやっぱりでかい。
それほど見どころ満載でもないポイント。公園でのんびり的な用途に丸。

このあたりの猫さんは砂漠色で可愛い。二重丸。

まとめ:コンパクト

以上、アテネ2.5日間滞在中の古代めぐり部門はこんな感じでした。
肝心な目玉ポイントはコンパクトにまとまっているので、短い滞在期間でも十分じっくり見て回ることができたよ。

その他にも、未踏の博物館系はたくさんあるし、プニュクスの丘も重要。
なんなら中世のランドマークであるリカヴィトスの丘のキリスト教文化も感じてみたい(巖谷國士2004『図説 ギリシア歴史・神話紀行』河出書房, 10)。
時間があればあったで、アテネ歴史めぐりのポテンシャルは無限に広がっていますね。

その他のギリシア旅行記事はこちら☛ ギリシア旅行の記事マップ


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