ボンナボンナ。カレー屋さんというよりは、こだわりの「スパイスサロン」だった。

カレーのまち下北沢のはずれにある「ボンナボンナ」というお店に行ってきました。


こちら、食べログでは「カレー(その他)、薬膳、カフェ」とジャンルされています。
しかし、カレー屋さんとか、カフェとかいうよりは、まさにスパイスサロンですね。

ちょこっとお昼を食べに行こっ、とか、
友達とお話がしたいからカフェにっ、とかいう気持ちで行くのには、それほどおすすめしない🙅

こだわりのご主人からスパイスのうんちくを伺いながら、
こだわりのスパイス料理をいただく、ワークショップとして伺うと、たいへん満足度高し🙆
スパイスが好きな方や、アジアが好きな方や、珍しいものが好きな方などにおすすめです。


アクセス

場所は行きにくい。
下北沢と三軒茶屋の中間くらい。どちらの駅からも15~25分ほど歩く。
渋谷駅から小田急バスが便利。「渋54」に乗って「代田一丁目」下車、徒歩1分。
信濃屋というスーパーマーケットのすぐそばです。

店構え

お店の50mほど手前までくると、すでに薬膳な香りがするので、香りを辿って到着できます。

しかし外見は、一見、食べ物屋さんに見えません。
金魚とか薬草(?)なんかが店先に並んでいるので、わたしはずっと、コアな金魚専門店だと思ってました…
いいえ、こちらは、誰でも入れる気さくな食べ物屋さんですよ。



店内

店内にはスパイスや調理器具や雑貨があふれており、座る場所は最大で6席の狭い空間です。


随所に、ご主人の、高度専門的なこだわりと、子どものようなカオス世界が広がっています。

サービスでいただける水は、ありがたい薬草入り。なんだったか忘れたけど…。
食器はアジアンテイスト。大人な選択と思いきや、

可愛らしい箱庭世界があったり…。

スパイスサロン

オーダーをいれる前に、儀式の講義があります。
スパイスについて、熱く丁寧に教えてもらえます。

たとえば、普通のカルダモンはこんな感じと、香りをかがせてくれる。
次に、ご主人の五感で厳選された上級のカルダモンが登場。
厳選カルダモンはカラッカラに乾燥しておらず、エッセンシャルオイルを含んでオイリー。なので酸化を避けるため、ビニール袋とアルミ缶で守られています。
こちらも香りをかがせていただくと、うん、たしかに香りが違う。

シナモンやサフランも同じ原理なみたいだった。
つまり、私たち素人が使う市販のスパイスは、酸化しにくいようにカラッカラに乾燥させてるってことね。
香りや効能を犠牲にして、手軽さを得ていると理解した。

だからこそ、こちらのように、プロが丹精に手入れをしている本物のスパイスを味わうことに、料金を支払うべき付加価値があるってことだね。

こだわりのスパイスを最上に活かすメニューとしておすすめとなっているのが、
「チキンベジ」1480円+税。
「スパイストマトチキン」と「スパイスベジ」の半々。上方がチキン、下方がベジです。
どちらも、たいへん美味でした!
ご主人が、カレーではなくスパイスフードとおっしゃっていましたが、まさにその通り。
タイかインドか日本かの三択でいうなら、間違いなくインドカレー。
でもカレーというよりは、やっぱしご主人オリジナル「スパイスフード」ですわ。

レビューによると、チャイも絶品らしいです。そうだろうなあ。


スパイスのワークショップとして

今回は、チキンベジだけをいただいてきましたが、それだけで2時間弱が過ぎました。
講義が30分、スパイスの調合から始まって調理していただくのが40分、食事が30分くらいかな??

ご主人は、アラフォーの好青年です。
外見は、強いて言えば、スピッツのボーカルに似てるかなあ…
繊細でほがらかで丁寧で、かつちょっと不思議な、独特の世界観。

ボンナボンナは、繰り返しになりますが、
ちょっくら腹ごしらえに行くところではなく、
ご主人の独特な世界観にどっぷりつかる、スパイスの美味なワークショップですヨ。
好きな人はハマるかも!